海外で歯が痛くなったら…それはもう、悪夢。
私も実際痛くなり、本当に困ったのでわかります。
というわけで今回は、海外で歯が痛くなった時に試して個人的に良かった薬を、医薬品登録販売者資格を持つ筆者が解説を加えながら紹介していきたいと思います。
薬局で購入できるものばかりなので、困った時にぜひ試してみてください。
前回に書いた【イギリスの歯医者】旅行者が無保険で虫歯になった時の対処法&オススメの薬という記事の続きになるので、合わせて読んでみてね。
【この記事の内容一覧】
イギリスで歯が痛くなる
\YouTube更新/
【イギリスで虫歯!?】歯医者に行けない時にオススメの薬https://t.co/hwmgivuyGQ
スコットランドのグラスゴー滞在中に急に歯に激痛が夜中全く眠れず、早朝から薬局にかけこむはめに…
ヨーロッパ圏だけでなくAUSやNZでも常備薬として一般的なので、困った際お試し下さい pic.twitter.com/Jztrj1Whfd
— あっこぷ|akkop.net (@kusano_akiko) February 20, 2020
スコットランドのグラスゴーにて、歯が痛くてたまらなくなった私。
前回の記事にも書きましたが、私は薬の知識があったにも関わらず、痛みによるストレスからプチ・パニックになり、薬局でどの薬を買えばいいのかわからなくなってしまいました。
そこで店員さんと、イギリス人の友人にオススメしてもらったのがこの2つ

①「ニューロフェン(Nurofen)」:右の銀色
②「オーラジェル(Orajel)」:左の赤色
海外の薬だと、効能効果がよくわからないので、飲んでも大丈夫なのかと心配になると思います。
詳しく薬の成分を見ていきましょう。
①飲み薬:ニューロフェン
ニューロフェンはイギリスのレキットベンキーザー社(Reckitt Benckiser)が販売する鎮痛剤。
主成分はイブプロフェンになります。
このニューロフェンはパナドール(Panadol)と並ぶ、イギリスでは一家に1つ常備薬としてある程、一般的な鎮痛薬。
(ちなみに、パナドールの主成分はアセトアミノフェン)
日本では市販薬のアセトアミノフェン製剤は小児用(3歳〜)があるのに対し、イブプロフェン製剤の服用は15歳以上からになります。効き目もアセトアミノフェンに比べて強いです。
頭痛・生理痛にも効く
主成分はイブプロフェンなので、日本の「イブ」や「リングルアイビー」と同じ主成分。
ちなみに、海外の薬は日本と比べて強いので、イブシリーズでも最高ランクの「イブクイックDX」がイブプロフェン200mgと同じ配合量になります。(ちなみにイブA錠は150mg)
イブプロフェン製剤は生理痛の発生原因であるプロスタグランジン(PG)の発生を抑える効果があるので、生理痛にも効果を発揮します。
そして、解熱鎮痛にも効果があり、風邪薬の主成分に配合されています。
ただ、注意しないといけないのが、インフルエンザの時は、イプブロフェン製剤はインフルエンザ脳症の発生リスクが高まるとされているので適しません。
イブプロフェン製剤は高熱にも高い解熱効果を発揮しますが、インフルエンザの疑いがある場合はニューロフェンの使用は避けましょう。

ちなみにアセトアミノフェン製剤(パナドールなど)はインフルエンザでも服用可能ですが、高熱にはあまり適さないのでインフルの疑いがある場合はすぐに病院に行きましょう。
飲み方は、1回1錠。空腹時を避けて服用します。

その後、偏頭痛持ちの私はこの薬を愛用。ボロボロになっています(笑)
ニューロフェンの効果
薬は人によって、合う合わないがあります。
強いからといって効き目が良いとも限らないのと、副作用のリスクもあるので注意の上、参考程度に読んでください。
私はイブプロフェン製剤では「イブA錠」があまり合わず、普段から「イブクイックDX」を服用していたので、個人的にニューロフェンはよく合いました。
ただ、やはり4時間くらいすると、またズキズキと痛み出す…
そして飲んでから効き始めるまでの最初の10分間くらいがとても辛かったです。
しかし!そんな時にもう1つの薬にとても助けられました!
②塗り薬:オーラジェル
オーラジェルはアメリカのチャーチ・アンド・ドワイト社(Church & Dwight)が販売する歯痛用口腔内疼痛鎮静剤。
主成分はベンゾカインで、日本ではアミノ安息香酸エチルと言い局所麻酔薬の一種。
ベンゾカインはまさに歯医者で麻酔の注射を打つ前に歯茎に塗る局所麻酔として使われているものです。
(塗ると、ジンジンしてくる、あのヤツです!)
OTC医薬品では痔の薬などに使用されていて、塗るタイプの歯の鎮静剤にベンゾカインを使用しているものもありますが、オーラジェルに比べるととても弱いです。
こちらの森下仁丹の「メディカルクリーム」が同じような働きをしますが、主成分はジブカイン塩酸塩1.0gで、ベンゾカインは0.3gの配合です。
主成分が違うので、一概に比べることはできませんが、オーラジェルはベンゾカインだけで10gの配合と、ざっくり10倍の配合量と考えると、相当キツイことがお分かりいただけると思います。
購入するときも、薬局の人に「これ成分キツイから気をつけてね!」と言われましたが、内容成分を見て納得です。
ちなみに、日本のアマゾンでも購入可能なんですね!びっくりしました。
(2020年5月現在、リンク切れでした。残念)
日本でも売ってたら助かるなと思っていたところなので嬉しいです。
ちなみに欧米の人は、イブプロフェンはどこでも手に入るけど、オーラジェルは手に入らないことが多いからという理由で、旅の常備薬として持参することが多いそう。
オーラジェルの効果
このオーラジェルは初体験ということもあり、ちょっとビビりながらの使用。
箱のパッケージを開けると、トラベル用の簡易歯ブラシの中に入っている歯磨き粉のような小さなチューブが。
中身は、半透明状のゲルになっており、指にとって痛みのある歯(歯茎)に塗ります。
塗って30秒・・・
ジンジンジンジン・・・
なんだこれは!
す、すごい!!!!!
まさに、あの歯医者さんでの注射する前の局所麻酔!
とにかくジンジンして、痛みを一気に忘れます。
効き目は1時間くらい
はっきり時間を計ったわけではありませんが、塗り薬の局所麻酔ということもあり、ジンジンの持続時間は体感で1時間くらい。
その間に先ほど服用したニューロフェンが効いてきて、オーラジェルからスイッチし、痛みを感じなくなりました。
そしてまたニューロフェンの効き目が切れたら、オーラジェルを塗って、ニューロフェンを服用して…
このように、この2つの服用は個人的にパーフェクトマッチでした!
2〜3日だったら併用でしのげる
というわけで、私の場合はこのニューロフェン&オーラジェルの併用で2〜3日を過ごしました。
その間に、歯の炎症が治まったらしく、痛みがさっぱりなくなり乗り切ることができました!

もし治らなければ、約10万円払ってイギリスの歯医者に行くと腹をくくっていたので、感激もひとしおでした!
なんども言いますが、完全に虫歯になっている場合は、治療をしないと治りません。
しかし、旅行で数日〜1週間程度の滞在であれば、このニューロフェン&オーラジェルの組み合わせで逃げ切ることも可能だと思います。
日本から薬を持っていこう
出来るだけ日本から薬を持って行くのをオススメします。
実際、私は薬の知識があったにも関わらず、痛みによるストレスからプチ・パニックで、薬局でどの薬を買えばいいのかわからなくなってしまいました。
薬を持っているという安心感や、薬を飲んだことでのプラセボ効果で痛みが治まることも多いです。
備えあれば、憂いなし。
ぜひ準備していきましょう。
ちなみに個人的な常備薬としてのオススメはピリン系の「セデス・ハイ」です。
市販されている唯一のピリン系鎮痛剤。
特に、薬局では薬剤師が不在の場合はロキソニンが購入ができないですが、こちらはいつでも購入可能なのも嬉しいところ。(第二類医薬品のため)
海外に行く前に、ぜひ用意しておきたいです。
最後に|この記事も興味あるかも
いかがでしたでしょうか?
オーラジェルはアメリカの製薬会社のものですが、イギリスのほとんどのドラッグストアで簡単に手に入れることができます。
ちなみに、オーストラリアやニュージーランドでもこの2つは一般的なので、イギリスに限らず、海外で歯痛で困った際はぜひ試してみてください。
そして、長期で渡航される場合は、海外旅行保険には必ず入っておきましょう。
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それではまた!