本日、ロンドンの大英博物館周辺にて、生まれて初めてスリにあいました。
未遂で済んだのですが、なんとも後味の悪い思い出です。
実はロンドンはとってもスリが多く、私の友人も多数被害に。
予備知識があると、実際起きた時に対応が変わります。
スリ対策&抑止の為に私の体験をシェアしますので、最後まで読んでぜひ防犯にお役立てください。
【この記事の内容一覧】
人生初のスリ体験、一部始終
白昼堂々の出来事、時間は16時くらい。
iPhoneデータのTop up(チャージ)のため、ラッセルスクエアにある”Three(携帯会社)”へ。
その後、コベントガーデンにあるニールズヤード・レメディーズ(化粧品店)へと歩いて向かっていました。
道中、どうしてもタピオカミルクティーを飲みたくなったので、大英博物館近くのタピオカ屋さんでテイクアウト。
ここまでに出てきた地名は全て、ロンドンの「The・観光地」
タピオカ屋さんとニールズヤード(化粧品店)はこちらに書いています。
飲みながらテクテク歩いてると、雨がポツポツ。
ロンドンではよくある事なので気にせず歩いていたら、急にゲリラ豪雨。
あまりの大雨に動揺するも、長く振り続けることは稀なので少し雨宿りすることに。
雨宿りしたのはピンをした「The Old Crown Public House」の軒下。
私の他にも2人?くらい雨宿りをしていました。
ニールズヤードのあるコベンドガーデンは解りにくい場所にあり、どこだったかな〜とiPhoneを出して検索。
Top upした直後だから(?)か、なんだか携帯がのろくて、しばしばマップを見続ける。
数分待ちましたが雨が止む様子はなく。
仕方がないので、持っていた折りたたみ傘をさして向かうことにしました。
左手に折り畳み傘、右手にタピオカそして右ポケットにiPhoneといった状態です。
そして歩き出してすぐの「ミュージアムストリート」で被害にあいました。
スリにあった状況をストリートビューで解説
「ミュージアムストリート」は歩道が少し狭くなっていて、人がギリギリすれ違えるくらいの距離感。
オックスフォードストリートから大英博物館へ向かう道のりということもあり、人通りも多く、怖い雰囲気もありません。
何度も歩いてる慣れた道だし、左のビルの入り口では10人くらい雨宿りしているし、ということで特に警戒することなく歩きます。
しかし、この「人通りの多さ」が仇となる…
先ほどより10秒先に進んだポイント。
1つ目の曲がり角まで到達しない、このポイントでスリにあいました!
まず、私の後ろに二人?くらいの人が来て、一人が私を追い抜こうと。
しかし歩道が狭いため、一度車道に出て追い越した後、私の前(歩道)に戻る。
行動自体は違和感なく、普通な出来事。
けれど、そこで超違和感を感じた私。
お尻を触られる(痴漢?)
その人が私を追い抜くかな?くらいの時に、後ろにいた男性が私に触れている?
お尻?太もも?スカートめくりされた感覚。
ちなみに私が着ていた服装はこれ。
写真ではトートですが、リュックサックを背負っていました。
そのため、とっさに「痴漢だ!」と思った私。
右手(タピオカ持ってるけど)でスカートを押さえなおして、結構大きな声で「WHAT!?」
すると、一瞬の出来事ですが、ささっと私のポケットから手が抜かれたのが見えた!
お尻ではなくポケットを触ってた
そう、男の人は私のスカートをめくっていたのではなく、ポケットの中のiPhoneを抜こうとしていたのです!
そもそもこの服、ポケットがあるかよく解りません。
ましてや、ポケットはがっつり腰の位置。パーカーにしては薄手なので、感覚が伝わりやすい素材。
なのに、狙われました…
ただ不幸中の幸。
私の反射神経が良かったことで相手が抜き取る前に気がつき、スリは未遂に終わりました。
アカデミー賞並みの演技力
びっくりなのが、スリをした男性。
明らかに抜き取ろうとしていたにも関わらず、私が「何!?」と叫んでいるのに「え?なに?どした?」みたいな、純粋無垢な目でこっちを見つめてくる!(嘘でしょ!)
はたから見ると、男の人に対して私が一方的に怒ってるみたいな雰囲気になっている!(ほんまかいな!)
なので私も「え?勘違いかな?」と頭によぎる。
いやいやいや、絶対抜こうとしてた!
ということで、私も負けじと「ちょっと!今抜こうとしたでしょ!」と英語で叫ぶ。
この人役者だったら、アカデミー賞取れるんじゃないかな…
スリ男のその後の行動
するとそのスリ男。
一つ目の角(ウエスト・セントラル・ストリート)をそそくさと右側に曲がって行ってしまい
路地の奥に入っていった。
奥は右にカーブ?していて先が見えない。
ぶっちゃけ、この道を追いかけるのは女性一人では危険すぎる…
ということで、しばらく仁王立ちし、男が道路を曲がるまで睨みつける(せめてもの抵抗)
犯行現場を北方面から見た写真がこちら。
この辺りは路地が入り組んでいるため、犯行後に逃げやすいということもあるのでしょう。
ちょうどこの辺りで、女性が後ろから走って来て
「ねぇ!あの男、あなたのポケットから何か取ろうとしていたわよ!」と声をかけてくれました。
どうやら彼女は私たちの後ろにいて、犯行の一部始終を見ていた模様。
「そうなんです!けれどiPhoneは無事でした!」と伝え、マジでやばいね、こんな経験初めてです!なんて話してたら…
なんとその男がまた戻ってきた!
うわ!戻ってきた!と思いその女性と一緒に見ていたら、向こうもどうやらこっちに気がついた様子。
そそくさと元来た道を私を追い抜こうとした男性(どこに行っていたんだ!)と共に戻って行きました。
そう、これで、確信。
やっぱりあいつらはグル。私はガチのスリ被害にあったんだ!
ちなみに今回声をかけてくれた女性は良い方でしたが、その女性がグルの場合もあるそう!
もう誰を信じていいのやら…
私がスリに狙われた理由の考察
私が狙われた理由はいくつかあります。
道路の条件が良かった
地図をご覧の通り、この辺りの道は
- 道幅が狭く、接近しても怪しまれにくい
- 細かな小道が多く、土地勘が無いと迷いやすい
- 人通りが多く、大通りに面していてまぎれやすい
という、スリにとって絶好の仕事がしやすい条件が揃っていたこと。
両手がふさがっていた
次に、直前に地図を見るためPhoneを触っており、ポケットに入れた後は右手にタピオカ、左手に傘と両手がふさがっていたこと。
ちなみに私の服にポケットがあるかどうかはわかりにくい。
雨宿り中からずっとターゲットにされており、ポケットに入れた瞬間も確認していたのでしょう。
ずっと見られていたと思うと、とても気持ちが悪い…
観光客感が出ていた
観光地ど真ん中で、タピオカという観光客バリバリ(しかもアジア人観光客が好んで飲むもの)を持って歩いていたこと。
実はこれが一番大きい要因だと考察。
ローカルでも狙われますが、観光客だと狙われる確率がグンと上がるため。
アジア人女性は狙われる(男性も)
悲しいかな、アジア人女性の観光客が一番スリに狙われます。
理由は以下の3つ
小柄で小さい | 犯行がバレた場合も抵抗しなさそう、または力で封じ込めやすいと思われている。 |
英語が不自由 | 英語が喋れないから周りの人にとっさに助けを求められなさそう(スリは現行犯でないと、逮捕は難しい) |
警察に足がつかない | 英語が不自由ゆえ、警察に行っても詳しく説明できないから足がつかない。 |
正直確かになぁ…と納得してしまうことばかり。
犯罪者だってなるべくリスクは犯したくないため、抵抗されにくい人を狙うのはもちろんのこと。
今回私は白昼堂々、しかも周りに沢山の人がいる中で起きた事件だったので、大きな声を出したり、待ってみたりしましたが、これが暗くて人がいないような場所だった場合は絶対にNG。
仕返しされたり、逆恨みされてiPhoneだけで済まなくなる場合も。
基本的に抵抗は避けたほうが無難です…
財布よりもiPhoneが狙われる
実は今一番狙われるのは、財布よりもiPhone
というのもロンドンではキャッシュレス化が進んでおり、財布に現金を入れていない人が多いため、盗んでも割に合わないとこが多いよう。
そのため、高額で転売ができるiPhoneが一番狙われます。
iPhoneはバッグの中よりも、ポケットやスボンなど抜きやすい場所に入っているとこが多い(スリやすい)ことも理由。
歩きスマホはもちろん、スマホを手に持って歩くのも危険。
最近、若い少年達が自転車やバイクでひったくる事件が頻繁に発生。
観光地だけでなく至る所で行われておりイギリスで社会問題となっています。
その後すぐに、iPhoneケースを紐付きのものに変えました。
紐付きとは、こういうケースです。
【Amazon】iPhone斜め掛けショルダーケース
周りのイギリスに住む友人のiPhoneケースもほどんどが紐付き。
その後は財布を持ち歩くのも怖いので、カードと少しの紙幣を入れ、常に斜め掛けしてポケットまたは服の下に入れての生活するようにしました。
イギリスではあまり良いケースが見つからないので、日本で購入していくことをおすすめします。
【Amazon】iPhoneケース首かけストラップ付
Amazonでは1000円台からあります。
カバンの中も要注意
リュックサックやメッセンジャーバッグも注意が必要。
友人は、買い物の最中にいつの間にかリュックを空けられて中の財布を取られましたが、周りの人に「チャック開いてるよ」と言われるまで全く気がつかなかったとのこと。
貴重品(パスポートやiPhone)に関しては、このようなセキュリティーポーチに入れて、服の下に斜め掛けするのをオススメします。
【Amazon】パスポートケース スキミング防止
正直最初は「ちょっとダサいな」と思っていたのですがイギリスに住んでびっくり。
在住者でも普段からセキュリティポーチを使用していること。
盗まれてからでは遅いです!必ず準備して渡航されてください。
スリは平和ボケしてる人だけに起こると思っていた
正直私は「スリに遭うはずなんて絶対ない!」ととても自信がありました。
・海外に住んでいた経験も豊富
・ロンドンより治安の悪い場所にも沢山行った
・南米でさえも、そんな被害あったことない
人一倍警戒している!と自負していたのにも関わらずスリに遭遇し、怖いとか悲しいという感情より、スキを見せてしまった自分に対しとても悔しくなりました。
けして「平和ボケしてる人だけに起きる」ことではありません。
「私は大丈夫」と思わず、万全の対策を。
知識があるだけで、対応が変わる!
スリに対しての防犯は、グッズだけではありません。
今まさに私の記事を読んで下さっている訳ですが、これはとても大事なこと。
それは知識があると、予防と予測をすることが出来るから。
経験するかもしれない可能性を常に頭の片隅に置いておくことが防犯につながります。
今回私があったスリ被害は、一番典型的なやり方。
今までいろんな詐欺被害の記事を読んだり、話を聞いたりしていていたため、事が起きた時に、「これ、話に聞いたやつかもしてない!」と、とっさに思い出し、即座にスリだと判断することができました。
私のこの体験が、あなたの防犯対策の参考となれば幸いです。
数日後、パソコンと時計を盗まれる…
と締めたいところでしたが、この話には続きがあります。
この数日後には、パソコン(MacBook Air)と時計を盗まれました(泣)
スリ未遂事件の直後ということもあり、警戒してた矢先の出来事!
ただただショックで、本気で泣きました。
クレジットカードが(エポスカード)に海外旅行保険が無料付帯だったため保険金はおりましたが、思い出の詰まった時計と中のデータが無くなったのは辛すぎた…
イギリスのみならず海外に渡航される場合は必ず南京錠を用意していくようにされてください。。
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私のパターンはベタな手法。
最近は財布よりもiPhoneが狙われます。ぜひお気をつけください。